若手就活者の人気業界は?
2024年3月26日 10時00分更新
2024年に就活を予定している学生(以下、就活生)、既に内定を獲得している学生(以下、内定者)、そして社会人1年目に対して、志望業界や企業の選択基準、就活における後悔や失敗体験など、就職活動の実情を調査。また、初年度の希望年収や実際の収入、それに対する不満についても詳しく探究されている。採用プロセスが進行中の今、理想と現実の乖離や収入に関する考え方に関する洞察が得られる調査結果となっている。
今回は、以下トピックスから(1)、を紹介する。
(1)最新人気業界ランキング1位 男性「メーカー」女性「医療・福祉」
就職先は「安定志向」で選ぶ人が多数派!企業選びは約6割が「給料」を重視
(2)内定者・社会人1年目の約6割が就活に後悔あり。「大学生活を有意義に過ごすべきだった」
就活中の失敗談10選「ネット環境が悪く、オンライン面接に遅刻」「緊張で伝えたかったことをど忘れ」
(3)社会人1年目にして、会社を辞めたい人約6割!「給料」に不満を抱える人多数
6割以上が入社後に後悔。「給料が少ない」「残業が多い」「業務内容がイメージと違った」
(4)初年度の希望年収は「300万円以上~350万円未満」
一方、実際の初年度年収は「200万円以上~250万円未満」が相場
(5)約3人に1人が、自分の能力に対して初年度年収は「低い」と感じている
約7割が、新卒1年目から高収入が見込めるチャンスがあれば挑戦したい!
実際の初年度年収に「将来昇給されるか不安」「物価高なので、もっと上げてほしい」の声
1.最新人気業界ランキング1位 男性「メーカー」女性「医療・福祉」
就職先は「安定志向」で選ぶ人が多数派!企業選びは約6割が「給料」を重視
全員を対象に、志望している(していた)業界について調査。男女別にランキングにしたところ、男性は1位「メーカー(36.8%)」、2位「IT・通信(20.0%)」、3位「官公庁・公社・団体(17.2%)」、女性は1位「医療・福祉(27.6%)」、2位「メーカー(20.0%)」、3位「官公庁・公社・団体(14.4%)」だった。男女ともに「メーカー」「官公庁・公社・団体」が人気な一方で、男性は「IT・通信」、女性は「医療・福祉」がトップ3にランクインする結果になった。
次に、就職先の選び方について聞いた。雇用や福利厚生の安定を求める「安定志向型」と、個人のスキルアップを求める「上昇志向型」で、自身はどちらのタイプで就職先を選ぶかを尋ねると、約8割が「安定志向(79.6%)」と答え、多数派であることが分かった。
企業選びでは、約6割が「給料(58.4%)」を重視。次いで「業務内容(53.2%)」、「福利厚生(40.0%)」が挙がった。
2.内定者・社会人1年目の約6割が就活に後悔あり。
「大学生活を有意義に過ごすべきだった」
続いて、“就活の先輩”ともいえる内定者と社会人1年目を対象に、就活中の後悔や失敗について調査。
まず自身の就活については、約6割の人が「後悔がある(59.3%)」と回答。3割以上が「大学生活を有意義に過ごすべきだった(31.3%)」と、大学生活の過ごし方に後悔を感じていました。また、「自己分析が不十分だった(29.3%)」や「業界を絞りすぎていた(29.3%)」といった後悔を感じている人も多く見られた。
就活中の失敗談を募ったところ、面接中の緊張によるど忘れや、オンライン面接ならではの失態などのエピソードが寄せられた。
<就活中の失敗談10選>
・スーツを着て行ったら私服指定で恥ずかしい思いをした(東京都・21歳男性)
・ネット環境が悪く、オンライン面接に遅刻した(大阪府・23歳男性)
・言う必要のないネガティブな発言をしてしまった(香川県・22歳男性)
・夏のインターンにあまり行かなかったので、早期選考に参加できなかった(茨城県・23歳男性)
・面接で緊張しすぎて伝えたかったことをど忘れしてしまった(奈良県・28歳男性)
・グループワークで周りの人の話についていけなかった(宮城県・23歳女性)
・面接官の質問の意図がわからず、黙り込んでしまった(東京都・23歳女性)
・自分の本当にやりたいことが定まらず、早めから就活をしていたが長引いてしまった(奈良県・21歳女性)
・面接に適したメイクや髪型の練習しておけばよかった(神奈川県・20歳女性)
・面接で自分が何を聞かれていたのか、話しているうちに段々分からなくなってきて、あやふやに言葉を終わらせてしまった(大阪府・20歳女性)
3.社会人1年目にして、会社を辞めたい人約6割!「給料」に不満を抱える人多数
社会人1年目を対象に、今の会社に入社して後悔があったかを聞くと、「後悔がある(66.1%)」と答えた人は6割以上。後悔した理由として、最も票が集まったのは「給料が少ない(34.2%)」だった。給料に不満を抱えている人が多いようだ。他には、「残業が多い(29.7%)」や「業務内容がイメージと違った(21.6%)」という理由も多く挙げられた。
入社後にギャップを感じている人が多いことが分かったが、会社を辞めたいと思ったことはあるのだろうか。調べると「とてもある(22.0%)」と「ある(35.7%)」を合わせて、約6割が会社を辞めたいと思ったことがあると答えた。その理由を見ると、最も多かったのは男女ともに「給料が少ない(男性40.5%、女性34.5%)」でした。次に、男性は「残業が多い(21.4%)」、女性は「業務内容が向いていない(29.1%)」が多い結果に。これらが仕事に対するモチベーションに影響していることが分かった。
一方、会社を辞めたいと思ったことが「ない(42.3%)」と回答した人からは、「やりがいがあるから」(東京都・26歳男性、茨城県・23歳女性)、「居心地がいいから」(山形県・21歳男性)、「給与もそこそこ良く、人間関係が良好なため」(東京都・29歳女性)という理由が挙がった。
4.初年度の希望年収は「300万円以上~350万円未満」
一方、実際の初年度年収は「200万円以上~250万円未満」が相場
企業選びで重視するポイントとして、また、入社後の後悔として挙げられた「給料」。次は、この「給料」に焦点を当てて調査をとった。初年度の希望年収を聞くと、最も票が集まったのは「300万円以上~350万円未満(21.2%)」で、比較的堅実な傾向がうかがえました。男女別でデータを見ると、男性は「300万円以上~350万円未満(25.2%)」、女性は「200万円以上~250万円未満(24.0%)」が最多で、希望年収に男女差があることも分かった。
一方、内定者と社会人1年目を対象に、実際の初年度年収がいくらかを尋ねると、「200万円以上~250万円未満(25.1%)」が最も多い結果に。希望していた「300万円以上~350万円未満」をもらう人は16.5%に留まった。男女別で見ると、男性は「250万円以上~300万円未満(25.7%)」、女性は「200万円以上~250万円未満(35.9%)」だった。
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
5.約3人に1人が、自分の能力に対して初年度年収は「低い」と感じている
約7割が、新卒1年目から高収入が見込めるチャンスがあれば挑戦したい!
自分の能力・経験に対して、この初年度年収が妥当だと思うかを尋ねると、約3人に1人が「少し低い(23.4%)」、「低すぎる(10.5%)」と答えた。金額が足りていない、と不満に感じている人が一定数いるようだ。
実際の初年度年収に対して率直にどう感じたかを聞くと、将来昇給が見込めるかを不安視する声や、物価高な今、生活・貯金のためにも給料を上げてほしいという声が挙がった。反対に、1年目の未経験者がもらえる金額としては妥当と考えている人もいた。
・調査テーマ:就活事情調査
・調査方法:WEBアンケート調査
・調査対象者:全国の就活生から社会人1年目までの男女 合計500名
※2024年に就活中(就活する予定)の学生166名、既に内定が決まっている学生166名、社会人1年目168名
・調査実施日:2024年2月16日~20日
・調査主体:絆ホールディングス株式会社
・調査機関:株式会社ネオマーケティング
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