STARTUP DB調査結果:国内スタートアップ資金調達金額ランキング

2021年10月19日 10時00分更新


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 成長産業支援事業を推進するフォースタートアップス株式会社は、継続的に国内スタートアップ動向に関する調査を行い、当社サービスである「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」に調査結果を公開している。
今回は、2021年1月から9月までを対象とした「国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2021年1月〜9月)」を発表した。

2021年1〜9月の国内スタートアップ資金調達金額ランキングでは、Spiber、リキッドグループ、ビットバンク、オリヅルセラピューティクス、タイミー、リバーフィールドの6社が新たにランクインを果たした。

また、スマートニュースは251億円の調達を発表。登記簿から確認済みの分の調達金額に差分を上乗せする形で、合計資金調達金額を先月より100億円以上を伸ばしている。

1位でランクインしたSpiberは、カーライルおよび海外需要開拓支援機構を主な割当先とする第三者割当増資による244億円、また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券をアレンジャーとした事業価値証券化による100億円、総額344億円の資金調達にかかる決議の実施を発表。本ラウンド完了後の評価額は、約1,330億円としている。

Spiberは2007年に設立。構造タンパク質素材「Brewed Protein(ブリュードプロテイン)」を開発する、⼭形県鶴岡市に拠点を置くバイオベンチャーです。アパレル産業を始めとする各産業セクターにおいて、持続可能な素材へのニーズが急速に高まる中、「Brewed Protein」素材が高く評価されており、多数のグローバルアパレルブランドと共同プロジェクトが進行しています。今後、需要の拡大に対応するべく、年内に初の量産拠点となるタイ・ラヨン工場、その後速やかに米国工場の立ち上げを進めていく方針です。

ニュースアプリ「SmartNews」を運営するスマートニュースは、過去最大級のエクイティ調達となる251億円の資金調達を発表し、評価額は2,000億円を突破した。

今回の調達の引受先には、海外投資家として、米国を拠点とするPrinceville Capital、Woodline Partnersが新たに株主に参加。既存株主では、シンガポールのACA Investmentsが出資している。国内からは、新規投資家として、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、Green Co-Invest Investment、Yamauchi-No.10 Family Officeなどが参加。既存株主では、SMBCベンチャーキャピタルが参画している。

今回の調達を受け、米国での成長を一層加速させるとのこと。「News From All Sides」や「コロナウイルスチャンネル」、大統領選挙の関連機能など、ユーザーの支持を得た機能に学び、米国でのプロダクトが提供する機能をさらに拡充するための投資を行う方針だ。

リキッドグループは、海外で暗号資産取引所「FTX.COM」を所有・運営するFTX Trading Ltdより、約132億円(1億2,000万ドル)の資金調達を実施。また、FTX社との今後の業務提携等を含めた協議を開始している。

今回の調達と協業を受けて、リキッドグループが主に活動しているアジアにおける経験と、FTX社が運営するグローバルな取引プラットフォームから得られた専門知識を組み合わせることで、革新的な商品やサービスの提供を加速させていく見込みだ。

15位にランクインしたオリヅルセラピューティクスは2021年4月の設立から、6ヶ月足らずで60億円の資金調達を実施。同社は、iPS細胞由来の再生医療等製品の開発事業と、iPS細胞技術の利活用事業に特化した研究開発型企業として、2021年6月1日より業務を開始している。

同社はシードラウンドでは、京都大学イノベーションキャピタル、武田薬品工業、SMBCベンチャーキャピタルなど、シリーズAラウンドでは、三菱UFJ銀行、SMBCベンチャーキャピタルをはじめとする有力なVCや事業会社から、合計60億円の資金調達を実施済みだ。

Spiberの累計資金調達金額が1,000億円を突破

トップ20にランクインしている企業のうち、累計資金調達金額が100億円を超えている企業はSpiber、スマートニュース、TBM、Mobility Technologies、ヘイ、SmartHR、リキッドグループ、ネットプロテクションホールディングス、ispace、ディーカレット、アトナープの11社。中でもSpiberは累計資金調達金額が1,000億円を突破しており、一際目立つ存在となっている。

また、ランキング上位5社は全て、累計資金調達金額が300億円を突破。設立5年以内のスタートアップは、リキッドグループ、キャディ、ネットプロテクションホールディングス、ディーカレット、SODA、オリヅルセラピューティクス、タイミー、atama plus、menuの9社だ。

2021年9月の資金調達金額の中央値は1億8,900万円、平均値は13億円超

2021年9月における資金調達金額の中央値は1億8,900万円、平均値は13億4,418万円だった。2021年上半期全体におけるスタートアップ全体の合計資金調達金額は3,835億3,823万円で、月別でみると、2021年9月の合計資金調達金額は、同年6月には劣るものの、1月~5月の金額を上回っている状況だ。

また、​​2021年上半期全体における資金調達金額の中央値は1億5,000万円、平均値が5億7,999万円という結果からも、2021年9月の資金調達金額の水準の高さが伺える。

Spiberによる344億円の資金調達や、上述のスマートニュースの251億円の調達を発表を受けた108億円の追加の資金調達などの大型調達の影響がみられたことで、平均値は2021年上半期全体と比較して2.3倍以上の数値に達している。

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フォースタートアップス株式会社は、今後もSTARTUP DBを通じて、スタートアップ・エコシステムの活性化を行い、国内成長産業の発展に貢献していくとした。

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