地方自治体サイトユーザビリティランキング(政令指定都市編)を発表

2021年7月13日 10時00分更新


 ECマーケティング株式会社は、企業・官公庁ウェブサイトのユーザビリティ調査を800サイト以上実施している知見に基づき全国20の政令指定都市を対象にユーザビリティ調査を実施し、「地方自治体サイトユーザビリティランキング(政令指定都市編)」を発表した。

ユーザビリティランキング1位「千葉市」( https://www.city.chiba.jp/ )
総合点 87.8点/100点

トップページのナビゲーション設計とイラストをつかったメリハリがあり淡々としがちな行政サイトを見やすくしている。トップページ以外も見出しごとにイラストを用いてメリハリを出し、見やすさにつながっている。

ユーザビリティランキング2位「浜松市」( https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/ )
総合点 65.3点/100点

PCとスマホどちらでも見やすいように、配色を用いた意味づけと画面サイズを考慮したレイアウトなどが工夫されている。

ユーザビリティランキング3位「横浜市」( https://www.city.yokohama.lg.jp/ )
総合点 54.5点/100点

メニューごとにアイコンがあり、かつ、ユーザー目線にたったラベリングがなされており、自分に必要なページにたどり着きやすい。

反対に、今後の改善伸びしろが大きいという意味で、今後の期待を込めて、ランキング下位のサイトも紹介。上記トップ3と比較すると、その使いやすさの違いが際立つ。

ユーザビリティ改善 伸びしろ1位「堺市」( https://www.city.sakai.lg.jp/ )
総合点 24.8点/100点

PCでキーワード検索をすると、スマホ用のレイアウトが表示され、ロゴを押しても最初のページ(PC用レイアウト)に戻れないなど、未完成の状態で公開されている。

【改善のヒント】
1)「スマートフォン用サイトを表示しますか?」と聞かず自動的に表示する
2)キーワード検索結果からユーザーのデバイスにあったページを表示する

ユーザビリティ改善 伸びしろ2位「新潟市」( https://www.city.niigata.lg.jp/ )
総合点 27.2点/100点

特にスマホサイトにおいて、ユーザーにとっての選択肢(数・レイアウトを両面)が見渡せるようになっていない、画像サイズが小さいなど、PCのためにスマホが犠牲になっている。

【改善のヒント】
1)スマホサイトで見えるサイズで画像を作成する
2)1階層ごとにユーザーに表示するメニュー数を7項目前後にグルーピングする

ユーザビリティ改善 伸びしろ3位「岡山市」( https://www.city.okayama.jp/ )
総合点 27.9点/100点

多くのユーザー(住民)にとって主要なメニューとなる「暮らしの情報」配下メニューの選択肢に到達するまでが遠いため、どこで何ができるか、を把握しにくい。キーワード検索の精度も低く、関係ない頁が多くヒットする。

【改善のヒント】
「暮らしの情報」ページ冒頭で配下メニューが表示されるようにレイアウト変更、また「暮らしの情報」ページのメニューをグルーピングし再整理する。

■調査方法
弊社コンサルタントチーム3人の評価者によるヒューリスティック評価法(ユーザビリティのセオリーと経験則による評価法)。サイトごとに以下の評価基準に沿って評価。3人の採点の平均をとって評価点とした。(2021年5月実施)

<評価軸と点数配分>
評価軸1:トップページの視認性と操作性(20点)
評価軸2:ナビゲーションの視認性と操作性(20点)
評価軸3:キーワード検索の視認性と操作性(10点)
評価軸4:情報ページの視認性と操作性(20点)
評価軸5:ユースケース1:住民票取得(10点)
評価軸6:ユースケース2:区民事務所・出張所の確認(10点)
評価軸7:ユースケース3:新型コロナウイルス接種予約方法の確認(10点)

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