日本への「好意度」82.8%、タイ・フィリピン・ベトナムが同率1位!電通「ジャパンブランド調査2017」
2017年5月23日 11時12分更新
電通は、日本の文化や強みを生かした商品やサービスを海外展開する「クールジャパン」関連事業の一環として、2017年2~3月に20カ国・地域 で「ジャパンブランド調査2017」を実施した。
全社横断プロジェクト「チーム・クールジャパン」が実施した同調査は、2011年より対象エリアやサンプル数、設問項目を追加しながら継続的に行っているもので、親日度(日本に対する好意度)や訪日旅行意向、訪問地域とその理由、日本および日本産品に対する興味・関心やイメージなどに関する詳細データと知見の収集を目的としている。
日本に対する「好意度」を問う設問に対し、全体ポイントは82.8%と昨年より1.3ポイント上昇した。今年はタイ、フィリピン、ベトナムが同率1位。2016年に1位のタイに加え、2014年と2015年に連続1位だったベトナム、そして昨年からスコアを少し伸ばしたフィリピンが横並びになった。
訪日意向を問う設問に対し、前年に引き続き、調査対象全体の約8割が訪日意向ありという高いスコアになった。トップはフィリピン、2位はベトナム、3位がタイと、昨年同様に日本に対する好意度と連動する結果となった。
訪日意向でトップとなったフィリピンからの2016年における訪日旅行客数は347,800人と過去最高を記録し、年間合計で初めて30 万人を突破した。同じくタイも過去最高で初の90万人超えを記録。またベトナムも過去最高で初めて20万人超えとなった(JNTO調べ)。これら好意度トップ3カ国による訪日客は順調に伸びている。特にベトナムでは、昨年と比較して訪日意向が13ポイントも上昇しており、今後も日本への旅行者数が増加していくものと期待される。
東アジア各国・地域では、再開発が進む「東京」が巻き返し。欧米豪では「日本人のくらし」、アジアでは「観光スポット」に関心が集まっている。
日本でやりたい旅について問う設問に対し、ドイツ・ロシアを除く欧米では「日本人の間で流行っていることを真似してみたい」が1位となった。アジアでは「主要な観光スポットを周遊したい」が1位と、エリアごとの楽しみ方の違いが出る結果となった。
他には、タイでは「自国の有名人や友人がSNSに上げていた場所を巡ってみたい」、香港では「リゾートホテルなどの施設に滞在し、のんびりしたい」、フィリピンでは「家族・友人・知人と体験を通じて思い出をつくりたい」が高いスコアとなっており、スポットの選び方や滞在中の過ごし方に関するこだわりに違いが見られる。
■「ジャパンブランド調査2017」概要
・目的:食や観光、日本産品など「ジャパンブランド」全般に関する海外消費者の意識と実態を把握する
・対象エリア:20カ国・地域
中国(グループA=北京、上海、広州、グループB=深圳、天津、重慶、蘇州、武漢、成都、杭州、大連、西安、青島)、香港、台湾、韓国、インド、シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、オーストラリア、アメリカ、カナダ、ブラジル、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア
・調査手法:インターネット調査
・対象者条件:20~59歳の中間所得層※以上の男女
※「中間所得者層」の定義(収入条件):OECD統計などによる各国平均所得額、および社会階層区分(SEC)をもとに各国ごとに条件を設定
・サンプル数:中国はA・B200名ずつで計400名、アメリカは400名、それ以外の地域は各200名の計4,400名
・調査期間:2017年2月13日~3月10日
・調査機関:株式会社ビデオリサーチ
関連リンク:電通「ジャパンブランド調査2017」を実施