(東京都区部)保育園に入れない駅ランキング、ワースト1位は北綾瀬、2位は勝どきに
2016年11月24日 14時14分更新
不動産ビッグデータでビジネス展開するスタイルアクトは、「(東京都区部) 保育園に入りにくい駅」の調査を行い、その結果を公表した。同調査は2017年4月時に、0歳児の保育所潜在需要がどの程度になるかを推計し、保育園に入所しにくい駅、しやすい駅を調査したものである。
待機児童数は、「各駅の0歳児の保育所需要」から「各駅の認可保育所の0歳児定員」を引いて算出している。保育サービスの需要は待機児童数で表されるが、この定義は求職中や産休中の需要を含める、含めないなど行政によって基準が異なる。また、通所距離を考慮せず同じ区内であれば利用可と判断されるなど、利用者が実態をつかみづらい面もある。そのため、同調査では、待機児童数の潜在需要を含めて推計し、さらに駅単位で集計している。
ワースト1位は北綾瀬(近接する六町駅と青井駅も含む)となった。保育園数(定員数)は多いものの近辺(東綾瀬、大谷田、青井)のURや東京都住宅供給公社が提供する大規模共同住宅からの潜在需要も多く、推計待機児童数は265人と、23区(実質21区※)の中でワースト駅となった。
ワースト2位の勝どきは都心部であるものの、高層マンションが多く建設されたため急激に人口が増加している。そのため、保育園の定員に対し需要も大きくなっているものと考えられる。ワースト3位、4位は江東区内の大島駅と豊洲駅となった。大島は駅前に公営住宅やURといった大きな団地があり、保育需要人口が多い。また豊洲はマンションが林立しており、同じ年代のファミリーが流入してきているために潜在待機児童数が多くなったと考えられる。
オフィス街へのアクセスがいい駅で、マンションが多く建設されているエリアや大規模な共同住宅があるエリアでは、同じ年代層が流入してくるため、保育園需要が膨らみやすく、待機児童が多くなっていることが分かった。
※1:品川区は募集人数が12月に公表されるため、現時点では作成されていない。また江戸川区は区立保育園で0歳児の募集がなく、一部の私立保育園のみで実施している。同じ条件下だとこの2区は著しく待機児童数が多くなるため同調査では除外し、実質21区でのランキングとなっている。