ソニーα9 Ⅲが大賞獲得!カメラグランプリ2024

2024年5月20日 11時22分更新


カメラ記者クラブおよびカメラグランプリ2024実行委員会は、カメラグランプリ2024の受賞作品を発表した。

大賞ソニー「α9 Ⅲ」
レンズ賞ニコン「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」
あなたが選ぶベストカメラ賞ソニー「α9 Ⅲ」
あなたが選ぶベストレンズ賞ニコン「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」
カメラ記者クラブ賞富士フイルム「INSTAX Pal」(企画賞)
DJI「Osmo Pocket 3」(企画賞)
ニコン Z 8の「オートキャプチャー機能」(技術賞)

カメラグランプリは、写真やカメラ専門の雑誌・Web媒体の担当者で構成されるカメラ記者クラブ(1963年発足、現在7媒体が加盟)が主催し、カメラグランプリ実行委員会の運営のもと、選考委員が2023年4月1日から2024年3月31日までに発売された製品の中から各賞を選定するイベントだ。

受賞カテゴリーは以下の5つ:
・大賞: 期間内に新発売されたスチルカメラの中から最も優れた1機種に贈られます。
・レンズ賞: 国内で新発売された交換レンズの中から最も優れた1本に贈られます。
・あなたが選ぶベストカメラ賞: 一般ユーザーが専用サイトで投票して選ぶベストカメラ賞(投票期間:2024年2月22日~4月8日)。
・あなたが選ぶベストレンズ賞: 一般ユーザーが専用サイトで投票して選ぶベストレンズ賞(同上)。
・カメラ記者クラブ賞: カメラ記者クラブ会員が、大衆性、話題性、先進性に特に優れた製品を選びます(「大賞」「レンズ賞」受賞製品を除く)。

選考はカメラ記者クラブの会員、加盟雑誌の編集長、外部選考委員、特別選考委員(学識経験者、写真家など)、およびTIPA(欧州を中心とした媒体の団体)の特別会員の総勢47名が担当した。各賞の選考理由は、選考委員の投票理由をもとにカメラグランプリ実行委員会がまとめている。

カメラグランプリ2024 大賞

ソニー「α9 Ⅲ」

選考理由として、このミラーレスカメラは、グローバルシャッター方式をいち早く採用し、全画素を同時に露光することで従来の電子シャッターで発生していた動体の歪みを排除た事があげられた。スポーツや野生動物の撮影に最適で、多くの票を集めた。また、フラッシュ撮影が1/80,000秒まで全速同調可能になり、初めてプリ撮影にも対応しており、この技術的革新により写真表現の可能性が広がり、普及機クラスへの展開も期待されている。さらに、大型化を最小限に抑えつつ使いやすさを向上させた点も高く評価された。

カメラグランプリ2024 レンズ賞

ニコン「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」

「Plena(プレナ)」という固有名称で表現されるこのレンズは、画面周辺部まで口径食を感じさせない美しい丸ボケと、ピント面のシャープさや立体感が高く評価された。Plenaは「空間が満たされている」という意味のラテン語に由来し、この描写特性をデジタル補正に頼らずに実現した設計者のこだわりが感じられる。ファインダーを覗くだけで感動する撮影体験から、“心まで満たされた”とのコメントも寄せられたようだ。

カメラグランプリ2024 あなたが選ぶベストカメラ賞

ソニー「α9 Ⅲ」

選考理由としては、以下の点で高く評価された。
・ワクワクさせるゲームチェンジャー
・世界初のグローバルシャッター搭載ミラーレス機
・異次元レベルのフラッシュ同調速度と歪みのない画像
・ハイスピードで動く被写体への追従性能
・他社製品を圧倒する開発力
・世界に誇れるカメラ
・先進的なグローバルシャッターの早期採用と、手頃な価格設定
・プロ野球撮影などメカシャッターからの解放
・ミラーレスカメラの新たな時代を切り拓いたこと
・写真の未来を変革する機種として期待されています。

カメラグランプリ2024 あなたが選ぶベストレンズ賞

ニコン「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」

選考理由としては、以下の点で高く評価された。
・圧倒的に美しい玉ボケ
・周辺部まで完全な丸ボケの実現
・技術者の描写とボケへのこだわりが伝わる
・他社製品を凌ぐ描写力と質感、美しい色とボケ
・高い光学性能、少ない口径食と色収差
・他の135mm単焦点レンズとは一線を画す
・「Plena」という名前の良さ
・使用時の驚き
・ミラーレスへの買い替えを考えさせるほどの美しい玉ボケ
・撮影者の技術が向上したように感じさせる優れたレンズ

カメラグランプリ2024 カメラ記者クラブ賞

【企画賞】富士フイルム 「INSTAX Pal」

INSTAX“チェキ”シリーズで最小となる手のひらサイズのデジタルカメラ。別売のスマホプリンターと接続してチェキプリントができるだけでなく、スマホアプリとの連携により、チェキプリント風のフレーム付き画像をSNSにシェアしたり、リモート撮影やオリジナルシャッター音の設定も可能だ。価格は1万円台と手頃で、若者を中心とした新規層に写真の新しい楽しみ方を提案する斬新なパッケージングが評価された。

【企画賞】DJI 「Osmo Pocket 3」

定番のジンバル一体型カメラが1インチセンサーを搭載し、片手で撮れる使いやすさを保ちながら、従来モデルの1/1.7インチセンサーより画質が向上。さらに、高品質な4K動画の撮影も可能だ。カメラバッグの隅に収まるコンパクトさや、専用ワイヤレスマイクをセットにしても10万円を切る価格が評価され、動画撮影をより多くの人にとって身近なものにした。

【技術賞】ニコン Z 8の「オートキャプチャー機能」

ニコンZ 8(またはZ 9)のファームウェアアップデートによって搭載された「オートキャプチャー」機能が注目を集めた。この機能はAIによる被写体検出と距離・動作検知を組み合わせ、カメラが自動でシャッターを切る革新的な撮影体験を提供する。従来のプリキャプチャー機能と併用することも可能で、設定した条件を満たすと自動的にシャッターが作動するため、撮り逃しの心配もない。撮影者がカメラから離れることで、野生動物などの被写体にプレッシャーを与えずに撮影できるようになり、これまで特殊なシステムが必要だった撮影が手軽に行えるようになった。

【功労賞】ラムダ

1982年に山岳写真家である佐久間博社長が創業し、「山と写真を知り尽くした安全設計」を掲げたラムダのカメラザックは、誠実な物作りと質実剛健さで多くのプロ写真家や山岳・風景写真愛好家から熱烈な支持を得てきた。2023年8月末の終業まで40年にわたり続けたカメラザック製作活動に対して、評価が贈られた。

・カメラ記者クラブによる発表(http://www.cjpc.jp/

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