2021年3月期の売上高を5兆1000億に上方修正 ー ソフトバンク
2021年2月5日 11時21分更新
ソフトバンクは4日、2021年3月期第3四半期の決算を発表した。
第3四半期累計売上高は、前年同期比増収。ヤフー事業と法人事業がけん引した。営業利益は前年同期比6%増、全セグメントで増益となった。純利益は、減損損失や金融資産の評価減などの一時要因により前年同期並み。通期は増益予定している。
また、通期業績予想を修正。売上高は5兆1000億円(期初予想比2000億円増)、営業利益は9700億円(同500億円増)、純利益は4900億円(同50億円増)を予想。期初に見込んでいたコロナ禍によるマイナス影響を、デジタル化および巣ごもり需要のプラス影響が大きく上回った。
法人事業は前年同期比8%増収、同21%増益。クラウド、IoT、セキュリティなどのソリューション領域が増収をけん引した。クラウドの需要拡大に対応し、2020年12月に都内最大級のデータセンターも開業した。
5G関連事業は5G・6Gの普及に向け、今後10年で2.2兆円を投資予定。2021年度末に5G人口カバー率90%超を目指し、対応エリアを順調に拡大中とのこと。
流通事業は学校における生徒1人1台端末を掲げる文部科学省のGIGAスクール構想の取り組みに参加し、全国200以上の自治体から100万台以上の端末導入を受注。
ヤフー事業も好調で、コマース領域の伸長により前年同期比15%増収、同15%増益。巣ごもり需要に伴いeコマース利用およびウェブメディア利用が増加しているとのこと。
またPayPayも累計登録ユーザー数は2021年1月に3500万人を突破。当第3四半期の決済回数は5億回を突破している。
コンシューマ事業はコロナ禍でも増収を維持、営業利益は堅調に推移。スマートフォン累計契約数は“ソフトバンク”“ワイモバイル”「LINEモバイル」の全ブランドで純増し、前年同期末比8%増となっている。
コスト効率化も推し進め、デジタルツールなどを活用し約4000人分の業務時間を創出する「デジタルワーカー4000プロジェクト」を推進。開始2年で約2,000人分の業務をデジタル化で置換。業務委託費の削減により2020年度は95億円削減の見通し。そのほか、2年間で約600人の業務転換を実現し、人件費の増加を抑制していくとのことだ。