満足度アップのため、インバウンド施策に投じた都道府県別の予算額ランキング1位は東京ーやまとごころ
2017年12月7日 11時05分更新
日本最⼤級の訪日外国⼈観光業界向け B to B 情報サイト「やまとごころ.jp」を運営す株式会社やまとごころは、2017年度上半期に、官公庁、地方自治体、観光協会、コンベンションビューローなど、全国1,000カ所以上の関連機関が公示したインバウンド入札情報を独自に集計し、ランキングを発表した。
2020年に4000万⼈の訪日観光客の誘致を目指し、関連機関は、年々予算を増やして訪日外国⼈の対応に取り組んでる。こうした中、やまとごころでは、2017年4月1日~9月30日の期間に、関連機関が公示したインバウンド入札情報を集計し、インバウンド施策に投じた都道府県別の予算額や、特定市場への施策件数をランキングにした。
■都道府県別インバウンド予算ランキング(単位:千円)
■都道府県別インバウンド予算ランキング/金額詳細(単位:千円)
■都道府県別インバウンド施策件数ランキング
同ランキングは、関連機関が発表したインバウンド入札情報の提案上限予算額を元に、都道府県別でランキングにしている。全国47都道府県のうち、上位トップ3は東京、沖縄、北海道と、訪日外国⼈の旅行先として定番の地域が並ぶ。また、目を引いたのは、東北5県がトップ10入りしたことだ。これは政府が「明日の日本を支える観光ビジョン」の中で、『2020年までに東北6県の外国⼈宿泊者数を2015年の3倍の150万⼈泊にする』という指針を掲げていることが影響していると予想される。
また、都道府県別のインバウンド施策件数ランキングにおいても、 東北4県がトップ10にランクイン。予算額と施策件数が比例していると言える。
■市場別インバウンド施策件数ランキング
インバウンド入札情報から、特定の海外市場をターゲットとした施策を抽出し、件数ベースでランキングにしている。最も件数が多かった市場は台湾。これは、台湾が最も親日な市場の一つで、日本から距離も近く、リピーター率が高いことが影響していると予測できる。また、2016年の訪日者数637万⼈、2017年1月~10月の累計は622万⼈で訪日者数トップの中国のランキング結果は5位だった。これは、訪日中国⼈観光客の年代や出身エリア、趣味や嗜好などによって訪日目的が異なり、中国をひとくくりにしてターゲティングすることの難しさの現れと考えられる。また、今後注目される欧米勢もアメリカ、フランス、イギリス、ドイツがランクインしており、アジアだけでなく、欧米市場への対応強化が予想される。
[集計概要]
期間:2017年4月1日~9月30日
対象:官公庁、地方自治体、観光協会、コンベンションビューローなど全国1,000カ所以上の関連機関が公示したインバウンド入札情報を対象に集計。