従来比10分の1のコストを実現、米Packet社が日本でベアメタルクラウドサービス提供開始
2016年12月19日 14時24分更新
米Packetは12月16日、都内で記者会見を開き、「ARM v8-A」サーバーを用いたベアメタルクラウドサービス「Type2Aサーバー」の提供開始を発表した。今回のサービスの提供開始に伴い、世界で4カ所目となるデータセンターを東京に開設し、日本を拠点としてアジア各国へ事業展開していく予定。同社に出資するソフトバンクは、今回の日本市場への事業展開を全面的に支援していくとしている。
従来のクラウドサービスの多くは仮想技術をベースとしており、ほかのユーザーと共有する必要があった。しかし、Packet社のベアメタルクラウドサービスは、物理的にサーバーを占有することができ、申し込みから10分以内に専用サーバーを構築することができる。
また、今回日本市場で提供を開始するベアメタルクラウドサービスには、英国ARMのライセンス製品であるARM v8-Aアーキテクチャが搭載されたサーバーを導入している。同サーバーは、64-bitのARMサーバーであり、2つの48コアCavium社製のThunderX プロセッサを使用しており、従来の約3倍となる1ラックあたり7300コアの容量を実現する。
このサーバー群でシステム構成することで省電力と省スペースが可能となり、85円/時間、つまりコアあたり1円/時間以下という低価格でサービスを提供する。これは、従来のサーバー製品群を活用した場合に比べても約10分の1のコストとなる。
11月に米国で先行してスタートしたARMサーバーのベアメタルクラウドサービス「Type2Aサーバー」は、提供開始2週間で400社を超えるユーザーを獲得している。
Packet社CEOのザッカリー・スミス氏は、今回の日本市場でのサービス開始について、「日本での最初のサービスとして、桁違いに高効率かつ低価格なARMのベアメタルサーバーを提供できることをとても光栄に感じます。日本のお客さまにARMv8-Aサーバーのメリットを存分に体験いただき、お客さまのビジネスの成長を支援できることを心から楽しみにしています」とコメントしている。