イチロー、日米通算4257安打の偉業達成に歓喜!大リーグ通算安打上位ランキング

2016年6月17日 08時47分更新


 米大リーグ、マーリンズに所属するイチロー外野手が15日(日本時間16日)、日米通算4257安打(日本1278安打・MLB2979安打)を記録し、ピート・ローズ氏が持つメジャーリーグ(以下「MLB」)の歴代最多安打記録4256安打を上回った。また、MLB通算3000安打には残り21安打とし、こちらの記録達成も近づいている。
 
 
 メジャーリーグ通算安打上位ランキングは以下の通りである(2016年6月16日現在)。
 
無題
 
 
 歴代1位のピート・ローズは、MLBで1963年から1986年までプレーし、MLB最多安打記録・最多試合出場記録(3,562試合)・シーズン200安打最多回数記録(10回)など数々の記録を持つ名選手である。
 ローズ氏は、今回のイチロー外野手の日米通算安打と比較されることに対し、「皆が俺をヒット・キングではなくヒット・クイーンにおとしめようとしている」と語り、不快感を示しているという。
 さらにローズ氏は、「イチローは殿堂入り確実な選手だが、イチローの高校時代のヒットまで合計しようとしてはならない。それなら私のマイナーリーグ時代の安打数もカウントすべきだ。日本のプロ野球はメジャーリーグのレベルに達していない。日本で55本塁打したがメジャーではさっぱりだったタフィー・ローズ(元近鉄)がいい例ではないか」と述べているとのこと。
 
 実際のところ、今回のイチローの偉業に対する日本と米国の反応は異なる。日本ではイチローの偉業が「ピート・ローズを超えた」と大きなニュースとなっているが、米国内では日米通算の記録をどのように評価するべきか意見が割れている。米メディアのほとんどは、今回の記録は「非公認」と捉えており、公式記録とはなっていない。
 
 イチローは試合後の会見で、ローズ氏の記録を抜き去った瞬間について聞かれ、「ここにゴールを設定したことがないので、実はそんなに大きなことという感じは全くしていない。僕としては日米合わせた数字ということで、どうしたってケチがつくことは分かっている」と述べた。イチロー自身が、今回の記録はあくまで日米通算での成績だと考えており、この記録に対する大きなこだわりはないというのだ。
 
 イチローが語るように、今回の記録は日米通算の記録であり、MLBの記録としてピート・ローズ氏の保持する数字と単純に比較することは難しい。イチローの記録を「記録更新」と表現することは間違っているであろう。
 しかし、日米通算の記録ではあるものの、1本1本安打を積み重ねた結果である今回の記録が、世界中の誰もが認める偉大な功績であることに変わりはない。そして、42歳のイチローはいまもなお、MLBの第一線で活躍している。そのような姿を見ていると、「50歳まで現役でプレーする」ことも可能なのではないかと感じずにはいられない。
 イチローは試合後の会見で、以下のようにも述べている。「チームメートだったり、記録の時はいつもそうですけどファンの方だったりと、ああいう反応をしてもらえるとすごくうれしかったですし、そこですね。」
 この先、MLB通算でピート・ローズ氏の記録を抜く瞬間が訪れ、誰もが認める公式記録として多くのファンやチームメートに祝福され喜ぶイチローの姿を、この目で見てみたいものである。イチローならやれるのではないか。そう思うのは私だけではないはずだ。
 
 
 

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