北海道新幹線のスマートフォン通信速度は大手3社とも高水準、上り速度は北陸新幹線よりも高速で快適に

2016年3月28日 13時15分更新


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 株式会社ICT総研 (東京都千代田区、以下「ICT総研」)は3月28日、北海道新幹線 スマートフォン通信速度実測調査の結果をまとめた。今回の調査では、3月26日に新青森~新函館北斗間が新規開業して注目を集める「北海道新幹線」でのスマートフォンの通信速度を測定して、実効速度を把握することを目的としている。
 
 測定地点は、新青森駅から新函館北斗駅までの全4駅8地点(各駅の下り線方面ホームと上り線方面ホーム)。NTTドコモ、au(KDDI)、ソフバンクの大手3社に加え、MVNO格安SIMでトップシェアのOCNモバイルONEを対象事業者とし、各社のデータ通信速度(スループット)の実態を調査。測定端末はiPhone6s。速度計測アプリ「RBB TODAY スピードテスト」を利用し、1地点あたりの下り通信速度、上り通信速度を各3回ずつ測定した結果となっている(調査期間は3月26日と27日)。
 
 
 それによると、測定した全ての地点において4社全てが高速通信「LTE」もしくは「4G」の電波を受信。エリアカバーという意味では各社とも十分に対策されている。
 ホームページやSNS、動画を閲覧する際に重要になる下り通信速度(ダウンロード速度)は、大手3社の下り速度が37~39Mbpsと高水準になり、拮抗した争いに。NTTドコモが平均37.1Mbps、auが平均38.6Mbps、ソフトバンクが平均38.4Mbpsと、各社とも非常に高水準な結果を記録した。
 また、今回の調査における大手3社の下り速度平均は38.1Mbps。1年前に北陸新幹線が金沢まで開業したことを受けて、ICT総研が実施した「北陸新幹線 スマートフォン電波状況実測調査」の際には、同31.9Mbpsであり、平均値が約6Mbps増加。大手3社は各社とも、より快適に利用できるようになっている。
 
 一方で、MVNO格安SIMのOCNモバイルONEは、下り平均3.1Mbpsとなり、大手3社に大きく離される結果となった。ICT総研が2015年12月に実施した「MVNO格安SIM 新幹線通信速度実測調査」にて、東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線で実測した際には、OCNモバイルONEは下り平均11.6Mbpsを記録していたが、それと比べても非常に遅い結果となっている。同社はNTTドコモのネットワーク網を利用しているが、実効速度で見るとNTTドコモと大きな差が存在している。
表1

 また、上り通信速度(アップロード速度)については、NTTドコモが平均8.6Mbps、auが平均9.5Mbps、ソフトバンクが平均10.6Mbpsとなり、こちらも3社に大きな差は見られなかった。OCNモバイルONEは平均6.5Mbps。下り通信速度とは異なり、大手3社に近い実効速度水準に。上り通信速度はSNSなどに写真などのデータをアップロードする際に重要となるが、OCNモバイルONEも含めて、各社とも実用面で大きな差はない結果となっている。
表2

 下り通信速度の速度分布を見てみると、NTTドコモは50Mbps以上の地点が3地点と最多だが、10Mbps台の地点も3地点と大手3社中最多であり、高速な地点と低速な地点に二分される結果となった。
 一方、auは50Mbps以上の地点は1地点のみだが、10Mbps台以下の地点が1地点もなく、地点ごとの速度差が小さい結果になっており、ソフトバンクもどちらかと言えばauに近い速度分布となっている。
表3
 
 北海道新幹線の開業で各駅では盛大なイベントが催され、その盛り上がりが連日ニュースになっている。北海道新幹線の平均乗車率は25~26%と想定されており、この盛り上がりも少しずつ落ち着いていくと思われるが、新幹線利用者の満足度という観点からいくと、通信速度の安定はひとつの大きな要素になるのではないだろうか。今後とも各社の提供サービスに期待したい。

 詳しい調査結果については下記を参照して頂きたい。
ICT総研:2016年3月 北海道新幹線 スマートフォン通信速度実測調査
 
 

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