家庭から個人の幸せへ―― GMOリサーチ「結婚に関する実態調査」
2015年7月16日 09時15分更新
・出会いの年齢は上昇するものの、結婚までの交際期間は過去からおおむね変化なし
・最近になるにつれ増える動機が「子供が欲しいと思った」一方減るのが「身内からの奨め」
・「結婚」で想起される言葉は家庭から幸せと、個人重視の考えへと変化
GMOリサーチは「結婚に関する実態調査」を実施した、その結果を発表した。調査対象は婚姻歴のある男性1,000名女性1,004名。調査期間は2015年3月27日~2015年3月31日。
配偶者と出会った年齢を尋ねたところ、初婚時期が1974年以前の男性の約8割が29歳までに、女性の約8割が24歳までに配偶者に出会っていることがわかった。一方で初婚時期が2005年以降の男性は約8割が34歳までに、女性は29歳までに配偶者との出会いを経験している。男女ともに、時代を下るにつれて出会い年齢が高くなっている。しかし出会いから交際開始までの期間はほとんど変化していないため、出会い年齢の上昇とともに、交際期間の長期化が晩婚化を押し進めているといえる。
結婚を決めたきっかけを尋ねたところ、男女ともに「配偶者とずっと一緒に暮らしたいと思った」「配偶者であれば素敵な家庭が築けると思った」の2項目が、どの初婚時期にも共通して2~3割を占めている。同じく「結婚適齢期になったと思った」という回答も男女共通して多い一方で、特に女性においては「結婚適齢期を過ぎてしまうと思った」の割合が年代を経るごとに増加していることがわかる。
また1985年以降は「配偶者との子供を持ちたいと思った」の割合が男女ともに増加しており、2005年以降の初婚層では1割に達した。さらに、1974年以前では「両親、親戚など身内からの奨め」が男女ともに1.5割を超えていたものの、1970-90年代にかけて減少した。
「結婚」という言葉から連想される言葉を自由回答で挙げてもらい、最初に書かれた第一想起の割合を縦軸にとり、挙げられた言葉の順序から言葉の連想関係を矢印で示した。1974年以前初婚層は「家庭」の第一想起率が圧倒的に高く、家庭が結婚の根本にあることが分かる。また、「家族」や「安定」「義務感」といった言葉は、「家庭」から連想される存在であるといえる。
一方2005年以降初婚層を同様に可視化したところ、「家庭」の存在感は低下し、代わって「幸せ」の想起率が上昇した。「家庭」は、「幸せ」から連想される従属的概念となっている。また、1974年以前と比較して、「家族」「家庭」などの家族生活に関する概念や、「結婚式」に代表される個人の結婚概念が存在感を高めている。
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