安心度では倉吉市、利便性では野々市市が全国No.1に
2014年7月2日 15時17分更新
・「安心度日本一」は、倉吉市(鳥取)
・「安心度」は西高東低、トップ10に九州が7市
・「利便度」は野々市市(石川)が3年連続トップ
東洋経済が発表した「住みよさランキング2014」。「安心度」「利便度」の部門別のランキングを発表した。
「安心度」では1位は倉吉市(鳥取)で、昨年の3位から順位を上げた。「高齢者人口当たりの介護施設定員数」が全国1位、「人口当たり病院・一般診療所病床数」も49位と、いずれもトップクラス。2位は昨年1位の野々市市(石川)。出生数は全国1位で、介護施設定員数でも19位とトップクラスだった。
一方で昨年2位の由布市(大分)が9位まで順位を下げた。病床数では27位、介護施設定員数でも12位と医療・介護両面で全国トップレベルにあるが、出生数が昨年の78位から177位へと大きく順位を落としたこと、さらに新採用の保育所定員数が330位と全国平均レベルだったことが響いた。
「利便度」は野々市市(石川)が3年連続で1位となった。小売業年間販売額と「人口当たりの大型小売店店舗面積」の両指標ともに全国1位だった。2位は新宮市(和歌山)。こちらも3年連続で2位にランクイン。3位の名取市(宮城)は昨年の10位から順位を上げた。大型店舗の新設もあって増加した小売業販売額で、昨年の165位から37位へと大幅上昇となった。
「利便度」については、やはり大都市近接型が強いようだ。6位の武蔵野市(東京)は吉祥寺駅を中心としたエリアにデパートや大型専門店が立ち並ぶ都心型の商業集積の代表格。確かに利便性は高く、そのイメージも加わり住みたい町としても長年人気エリアとなっている。
「安心度」ではトップ30のうち近畿以西が26都市と圧倒的に西高東低となった。また上位10都市のうち8都市までを九州南部と沖縄の都市が占めているはおもしろい。主な要因は出生率が影響していると思われるが、「地域全体で子育てをする」という地域の文化も含め、子育ての環境が整っていることが大きいようだ。
交通網が発達しても、商業施設が増えたとしても、「安心度」は、地域との関わりによって生まれやすいのは少々皮肉だ。
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