auが2年連続1位、2013年携帯キャリア顧客満足度ランキング
2014年4月1日 06時06分更新
auが総合満足度第1位、 「通信品質・エリア」におけるトップと最下位のキャリアとの差は他にくらべると大きいが、縮小傾向にある。 スマートフォンユーザーにおけるVoIPアプリを利用しての音声通話不具合経験率は、キャリアの音声通話の約3~6倍である。
CS(顧客満足度)に関する調査機関である、株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックは、2013年10月30日、2013年日本携帯電話サービス顧客満足度調査の結果を発表した。携帯電話サービスの顧客満足度は、auが2年連続でトップ、次いでNTTドコモ、3位にSoftBankと続いた。
本調査は今回で15回目となり、全国の10地域(北海道/東北/北陸/関東/東海/関西/中国/四国/九州/沖縄)において、携帯電話の個人利用者を対象にインターネット調査を実施し、31,200人から回答を得たものである。「提供サービス」・「通信品質・エリア」・「各種費用」・「電話機」・「アフターサービス対応」・「電話機購入経験」の計6ファクターが設定されており、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアが算出されている(1,000ポイント満点)。
総合満足度の値では、トップのauが558ポイント、次点のNTTドコモが556ポイント、第3位のSoftBankが551ポイントであり、トップと最下位が7ポイント差という僅差になっている。ファクター別でみると、auは「提供サービス」、「各種費用」において、またNTTドコモは「通信品質・エリア」、「アフターサービス対応」、SoftBankは、「電話機」、「電話機購入経験」でトップになった。「通信品質・エリア」ファクターにおける満足度トップのキャリアと最下位の差は、他ファクターに比べると比較的大きいようである。しかし、スマートフォンの普及と共に増大するトラフィックへの対策として、各キャリアが通話品質・エリアの改善・増強に注力しているため、キャリア間格差が小さくなりつつあり、したがって評価差は縮小する傾向にある。
また全体としてスマートフォンユーザーの割合は43%であるが、SkypeやLINEなどのVoIPアプリの利用率は、スマートフォンユーザーのうちメール機能(メッセージ・チャット・スタンプ等)利用率は67%、音声通話利用率は51%となっており、メール機能利用率のほうが高い状態にある。VoIPアプリの音声通話はその多くが無料で利用できるにもかかわらず、「ぜひ利用したい」という強い利用意向は25%であり、キャリア音声通話における64%と比較しても半分以下である。
本調査に基づけばVoIPアプリで音声通話を利用した場合に「音声が割れたり、途切れたりする」などの不具合を経験したという報告は、キャリアの音声通話機能を利用した場合の約3~6倍であるという。VoIPアプリの音声通話の品質が向上すれば、安価(無料)で手軽であるがゆえに、キャリアの音声通話に取って代わることができるかもしれない。