NTTドコモが1位、2013年携帯キャリア法人CSランキング

2014年4月1日 10時16分更新

 NTTドコモが満足度第1位。スマートフォン導入企業は増加しており、2011年は19%であったのが2013年の34%に。今後も増加が予想されるので、導入企業に対しては日々の営業活動でのフォローアップやトラブル対応などのサポート体制を重要視する必要がある。

 
 
 CS(顧客満足度)に関する調査機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックは2013年8月29日、2013年日本法人向け携帯電話・PHSサービス顧客満足度調査の結果を発表した。この調査では全国の従業員規模100名以上の企業の各種電話サービスの管理および意思決定関与者を対象にして郵送調査を行い、主に利用している法人契約の携帯電話・PHSの利用実態や顧客満足度を調べた。「営業対応」・「電話機/サービス」・「コスト」・「トラブル対応」の4つのファクターを設定しており、2,465社から3,129件の回答を得た(1社につき最大2社の携帯電話・PHS事業者の評価を取得)。各ファクターにおける詳細項目に対する回答を基に、総合的な満足度スコア(1,000点満点)を算出している。

 顧客満足度はNTTドコモが第1位(総合満足度スコア630ポイント)、第2位はau(同621ポイント)、第3位はSoftBank(同585ポイント)、第4位はWILLCOM(同569ポイント)となっている。NTTドコモは「営業対応」、「トラブル対応」および「電話機・サービス」の3つのファクターで、2位のauは「コスト」においてトップの評価を得ている。

 法人名義の携帯電話・PHSを導入している企業はこの3年間95%程度とほとんど変化が見られないが、スマートフォン導入企業の割合は近年増加の一途をたどっている。さらに現在の導入率は34%であるのに対し、今後の利用意向者は44%と、現在の導入率よりも10ポイント上回っている。ちなみにタブレット端末の場合、現在の導入率が32%であるのに対し、利用意向が54%と、現在の導入率を20ポイント強上回る。スマートフォン、タブレット端末ともに今後半数近くの企業が導入意向を示しており、更なる利用拡大が予想されている。
 スマートフォンを導入している企業とそうでない企業の、電話機およびサービス利用状況を比較すると、「音声通話」の利用率は90%代とそれほど大きな違いはみられない一方、「外出先からの社内ネットワークへのアクセス」や「メーラー/スケジューラー/アドレス帳等の共有/連携/管理」といったモバイルソリューションの利用率は、スマートフォン導入企業42%に対し、導入していない企業は21%と、2倍の開きがある。

 またスマートフォンを導入する企業は、導入しない企業に比べて、多種多様な目的で端末を利用するため「電話機本体の破損」、「ソフトウェアやアプリ等の不具合」といった類のトラブルでキャリアに問い合せる割合が高い。それゆえ、スマートフォンを導入する企業に対しては、他企業以上にトラブル対応の重要性が増し、また、事前にトラブルの芽を摘み、トラブルが起きた際には迅速かつ的確に対応できるように、日々の営業活動におけるフォローアップも大切となる。
 トラブル時のサポート対応や日々の営業活動の違いにより、顧客の満足度は大きく異なり、満足度が高い企業ほど、今後もそのキャリアの携帯電話・PHSサービスを「利用を中止したい/内容・規模を縮小したい」と回答する割合は低い傾向にある。

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