BBIQが総合満足度1位。固定ブロードバンド回線サービスの継続利用向上には、コストよりもサービス内容やサポートにおいて優位性を築くことが重要であると思われる。
CS(顧客満足度)に関する調査機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックは2014年2月19日、2014年日本固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査の結果を発表した。この調査は固定のブロードバンド回線サービス(FTTHもしくはCATV)を家庭で利用している、世帯内の固定インターネット回線選定関与者の20~64歳の男女を対象に、固定ブロードバンド回線サービスの満足度を明らかにする目的である。
2013年12月のインターネット調査で計5,200人から回答を得ている。顧客満足度の測定にあたっては「通信品質」、「提供サービス※」、「各種費用」、「サポート対応」の4ファクターを設定し、それぞれの評価を基に総合満足度スコアの算出を行っている。
調査の結果BBIQが1位となり、「通信品質」と「提供サービス」の2つのファクターで最も高い評価を得ている。2位はeo光、3位はUCOMの順になった。以下、4位がエッグ光ネット、5位がコミュファ光、6位ピカラ光ねっと、7位J:COM NET、8位auひかり、9位フレッツ光(NTT西日本)、10位(最下位)がフレッツ光(NTT東日本)の順となっている。
回線選定理由は「加入時のキャンペーンがよかった」「月々の利用料金が安かった」といったコスト面に関する言及が多く、加入者にとっては新規に加入する時点でコストは大きな意味を持っている。しかし加入後はコストの影響力は小さくなり、それにかわって通信品質やカスタマーサポートといった、コスト以外の面の影響力がより強くなる傾向にある。
現在加入している固定回線について、今後も同一の回線を利用してゆく意向がある層とそうでない層の満足度の差を比較すると、「各種費用」に比べ、「通信品質」「提供サービス」「サポート対応」の比率が大きい傾向にある。
回線サービスの継続利用意向はコスト以外の要素に左右される傾向が大きいゆえに、事業者は加入時点ではコスト面の魅力で顧客を惹きつけることは有効だが、加入後も継続してサービスを利用してもらうためには、コスト面よりも通信品質その他のサービス・サポートなどを強化していく必要性がある。
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