顧客満足度の高い半導体装置の製造メーカーランキング、日本の4社がトップ10入り

2019年5月20日 11時36分更新


 半導体および装置材料市場調査会社会社である米VLSI researchは、1988年以降毎年実施している半導体製造装置サプライヤの顧客満足度調査の2019年版(ランキング順位速報)を発表した。調査結果によると、顧客満足度の高い装置メーカー(大手企業)の上位10社の中に日本企業は4社がランクインしたという。

【2019年VLSI 研究顧客満足度調査について】
 調査は2ヶ月半にわたり、5つの言語をカバー。世界中の半導体製造装置ユーザー(半導体工場エンジニアなど)に、「サプライヤの実力」、「顧客サービス」、「装置性能」などの質問に回答してもらった結果を10点満点で評価し、9点以上に最高評価の星5つ、8点以上に星4つ、7点以上に星3つといった形でクラス分けしたもの。今回の発表では、総合点で7点以上を獲得した大手装置メーカー10社と専門企業(売り上げ規模が比較的小さな中小企業)6社のランキング順位が公表された。1,820件の調査が返され、合計24,514件の回答が得られた。

【2019年の10の最もよい半導体装置の製造者のランキング】
VLSIベスト10VLSIベスト6

 順位は、2位にアドバンテスト(得点9.23、ランク5つ星)、6位に東京エレクトロン(得点7.83、ランク3つ星半)、7位に国際電気(得点7.75、ランク星3つ半)、10位に日立ハイテクノロジーズ(得点7.29、ランク星3つ)となっている。また、専門企業のランキングには日本企業は入っていなかった。

 上位10社はいずれも、「顧客との提携」「サプライヤの信頼性」「サプライヤの推薦度合い」の項目で概して高い得点を得ており、顧客は、自分たちが受けているサポートやサービス、長期的な将来見通しについてのサプライヤの理解度を重視する傾向にある。その中で顧客がサプライヤに対してもっとも要求している項目は、もっと知識のある人材、コスト低減、装置の信頼性の向上などとなっており、半導体プロセス技術が複雑化する一方で、装置メーカーに対するサプライヤサイドからの期待は高まる一方のようである。

◆アドバンテスト
 31年連続受賞。世界トップクラスのテクノロジ企業であるAdvantestは、半導体業界向けの自動テスト装置(ATE)の大手メーカーであり、電子機器およびシステムの設計および製造に使用される計測機器の最高の製造元。その最先端のシステムと製品は、世界で最も先進的な半導体製造ラインに統合されている。

◆日立ハイテクノロジーズ
 日立ハイテクノロジーズは、東京に本社を置き、科学&医療システム、電子デバイスシステム、産業システム、および先進工業製品を含む幅広い分野で活動しています。2018年度の連結売上高は6,877億円であった。60億ドル。

◆国際電気
 日本の東京に本社を置く国際電気は、半導体製造システムの純粋メーカー。国際電気の使命は、蓄積された堆積技術をベースにした最先端の技術で、変化する市場におけるお客様のニーズに応え、業界のリーダーとなること。

◆東京エレクトロン
 東京エレクトロン株式会社(TEL)は、半導体およびフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置の世界的大手企業であり、幅広い製品分野で開発、製造、販売を行っている。TELのすべての半導体およびFPD製造装置製品ラインは、それぞれのグローバルセグメントで高い市場シェアを維持している。TELは、米国、ヨーロッパ、アジアの17カ国、約77か所のグローバルネットワークを通じて、優れた製品とサービスを顧客に提供している。
 
 

 
 

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