動画配信サービスのコンテンツ数トップはdTVで12万本、U-NEXT、UULAと続く

2015年9月28日 14時52分更新


 9月28日、ICT総研は「2015年有料動画配信サービス利用動向に関する調査」の結果を発表した。

 それによると2014年末時点の有料動画配信サービス利用者は790万人で、そのうち定額制サービスの利用者数は過半数の420万人。そこから2015年末の有料動画配信サービス利用者は960万人へと達すると予測しており、2018年には1,490万人にまで拡大すると見込んでいる。
 固定系光回線やLTE回線など、高速ブロードバンドサービスの普及によって有料動画配信サービスが拡大していく中、特に定額制サービスの利用者の増加が顕著となり、2015年末には590万人、2018年には1,000万人を突破するという。

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 またICT総研が2015年9月に実施したWebアンケート調査によると、世代によって視聴するデバイスに顕著な差が見られた。若年層ほどスマートフォンで視聴する傾向があり、10〜20代では67%と半数以上となっている。一方50代以上のユーザーではパソコンでの視聴が75%と非常に高く、スマートフォンは37%に過ぎなかった。
 タブレット端末とテレビによる視聴はいずれの年代でも2割〜3割程度に過ぎず、今後はスマートTVの普及などにかかってくるだろう。

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 動画配信サービスで利用されるコンテンツでは海外映画が49%でトップに。次いでで国内映画が44%、さらに海外ドラマ39%、アニメ34%、国内ドラマ29%と続いている。
 音楽ビデオや趣味・エンタメ、スポーツなどは20%以下と利用率が高くはないものの、これらコンテンツはコアなファン層に視聴される傾向があり、自分に適したコンテンツ利用を目的として動画配信事業者を選択するユーザーも少なくないため、動画配信サービスには欠かせない素材であるとICT総研は指摘している。

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 日本国内の主な有料動画配信サービスのコンテンツ数では、「dTV」が12万本で1位となった。「dTV」はドコモユーザー以外でも加入でき、月額540円で動画見放題サービスを利用できるため、会員数は450万人を超えるなどコンテンツ数・利用者数ともに国内有数のサービスとなっている。
 2位は「U-NEXT」で11万8,000本。ただし「U-NEXT」の見放題サービスで提供されている動画本数は約2万本で、1本あたり数百円程度で視聴できるペイパービュー(PPV)方式が中心となっているという。
 3位はソフトバンクのユーザー向けに定額見放題サービスとして提供している「UULA」で10万本。4位はAppleのiTunes Storeで8万5,000本。映画作品を中心としてPPV方式で提供している。

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 動画配信サービスは先日Amazonが「プライム・ビデオ」という有料会員向け動画見放題サービスを開始したのを始め、Hulu、Netflixといった外資系のサービスが日本国内でも本格的に進出し始めている。ICT総研は最近の市場環境について「日本人向けコンテンツに強い国内のサービス事業者と、ハリウッド映画などのコンテンツで強みを発揮する外資系事業者との競争が激化することで、有料動画配信サービスのメニューが充実し、利用者にとっては動画サービスの選択肢が増える」ことでユーザーにとってのメリットが続くとコメントしている。

 詳しい調査結果については下記を参照してもらいたい。
ICT総研:2015年 有料動画配信サービス利用動向に関する調査

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