「企業Facebook年間ランキング2014」発表、ディズニー関連のページが各カテゴリ上位に

2014年12月28日 16時00分更新


 株式会社アイ・エム・ジェイは企業のFacebookページに投稿された記事を分析し、ランキング上位の投稿の傾向と内容を分析した「企業Facebook年間ランキング2014」を発表した。本調査は各企業のFacebookページのファン数の他、投稿された記事への「いいね!」「コメント」「シェア」「エンゲージメント率」の平均を調べ、それぞれランキング化している。

 調査対象は日本語を主言語として発信しているFacebookページ上位5000位、ランキング対象条件は会社、ブランド、プロダクト、イメージキャラクター、ニュースメディア等の公式ページとなっており、官公庁、政治団体、スポーツチーム、タレント、著名人、店舗、アプリ、コミュニティ、Buzz系サイト、雑誌、テレビ番組、映画タイトル等は対象外。調査対象期間は2014年1月〜10月まで。集計日時は2014年11月10日。なお「企業Facebook年間ランキング」としては第2回目となる。

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 ファン数ランキングでは楽天市場がファン数400万を突破して1位となった。なお2014年11月からFacebookはインセンティブを提供し、「いいね!」を押さないと参加・閲覧できないアプリケーションの使用を禁じたため、ファン獲得にはFacebook広告に頼らざるを得なくなり、大幅なファン獲得は困難な状況にある。そのため、今後日本のファン数単独で「楽天市場」を上回る企業は現れないだろうと予想される。

 平均「いいね!」数では「東京ディズニーリゾート」が34,074で1位に。2位の「ディズニー」は27,365、3位「スターバックス コーヒー ジャパン」は20,114となっている。なお、この上位3位は2013年調査と変わらない顔ぶれとなった。1位の「東京ディズニーリゾート」はファン数が25万人ほど増加しているにも関わらず平均「いいね!」数は100程度減少していることから、ファン数の増加に伴って一律に「いいね!」が増えるとは言えないことがランキングからは読み取れる。投稿の質を上げたり、投稿の広告活用なども同時に行わないと、ファン数だけを増やしても意味が無いと指摘できるだろう。

 平均コメント数は「東京ディズニーリゾート」が141でここでも1位に。2位のコカコーラは118、3位のANA.Japanは108となっている。Facebookは2013年後半にプロモーションガイドラインを改定。タイムライン上でのキャンペーン実施が可能になったことで、「コメント」応募を用いたキャンペーンを実施する企業が増加。そのため「セブン-イレブン・ジャパン」や「Audi Japan」「Nespresso」といったページが新たにランキングに入っている。
 また「コメント」平均数が多い企業は、インセンティブがなくとも常にコメントを寄せるファンが多く、ファン同士の交流も見られるなど、Facebookページがコミュニティとしても機能しているとレポートでは指摘している。

 シェア数ランキングでは「ディズニー・スタジオ」が初登場で1位に輝いた。今年大ヒットした「アナと雪の女王 Let It Go 25ヶ国語バージョン」の動画投稿が要因のようだ。Facebookの仕様変更の影響により、動画を直接投稿するとリーチ数が伸びるようになったため、エンターテインメント性の高い動画コンテンツを投稿した企業が「シェア」数を伸ばしているという。2位は「東京ディズニーリゾート」、3位も「ディズニー」となっており、ディズニー系列で上位3つを独占している。

 最後にエンゲージメント率についてみてみたい。エンゲージメント率はFacebookページで、どれだけファンからの反応を得られているのかを表わす指標であり、(いいね!+コメント+シェア)÷ファン数=エンゲージメント率という式で算出されている。

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 「スターバックス コーヒー ジャパン」を含む「飲料・食品(来店型)」カテゴリが2.73%、「東京ディズニーリゾート」を含む「テーマパーク」カテゴリが2.38%と実際の体験を伴う業態が最も高い結果になった。次いで嗜好品と呼ばれる「ジュエリー・時計」、「自動車」、「酒類」も2%以上の平均エンゲージメント率に。中でも自動車カテゴリはFacebookページを持っている会社、ブランド数も25と多く、ファン数規模も5万を超えるアカウントが多いが、エンゲージメント率は総じて高い結果となった。なおファン数が増加すると、エンゲージメント率は低下する傾向にあるのは留意すべき点である。

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