中堅市場では中部テレコミュニケーションが9年連続の満足度第1位――日本法人向けネットワークサービス顧客満足度調査

2014年10月23日 13時31分更新


・大企業市場ではソフトバンクテレコムが総合満足度第1位だが、他社も僅差で続く

・中堅市場では中部テレコミュニケーションが9年連続の満足度第1位

・トラブル対応においての経過報告や原因報告がないことが満足度を下げる要因のひとつ

 
 
 J.D.パワーアジア・パシフィックは2014年10月15日に、2014年日本法人向けネットワークサービス顧客満足度調査の結果を発表した。

 こちらの調査は全国の従業員規模50名以上の企業を対象に、従業員数1,000人以上の企業を対象とした大企業市場と、従業員数50人以上1,000人未満の企業を対象とした中堅企業市場の2つの市場に分けて調査を行い、大企業市場で490社、中堅企業市場では5,412社から回答を得ている。

 当調査は通信事業者が提供するIP-VPNや広域イーサネット、インターネット接続サービスといった固定系の法人向けネットワークサービスに対する顧客満足度を明らかにするもの。なお1回答社から最大2つの通信事業者の評価を得ており、評価件数は大企業市場で728件、SMB市場で6,747件となった。
 測定にあたってはネットワークサービスの総合的な満足度に影響を与える4つのファクター、「サービス内容/品質」、「障害・トラブル対応」、「営業・導入対応」、「コスト」を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出している(1,000ポイント満点)。

 ネットワークサービスの総合満足度に対する影響度は、全体で見ると「サービス内容/品質」ファクターが最も大きい。
「障害・トラブル対応」に対する満足度は“復旧・解決時間”に対する評価の影響度が最も大きいが、合わせて“各種報告の適切さ(中間報告、原因報告等)”もそれにほぼ並ぶ影響度を持つ結果となった。

 しかし実際の障害・トラブル対応状況を見ると顧客の2割が対応中の中間報告はないと回答している。また原因結果報告についても簡単な説明しかなかった、もしくは全くなかったという回答が7割近くを占めている。障害が発生しない取り組みももちろん重要なものの、トラブルをゼロにするのは不可能だ。いざトラブルが発生した際の顧客とのコミュニケーションといった、対応の徹底も、満足度向上への重要な側面であることがわかる。

 企業別の結果を見ると大企業市場ではソフトバンクテレコムが第1位。SMB市場では中部テレコミュニケーションが9年連続第1位となった。ソフトバンクテレコムは「コスト」においてトップ評価となったが、第2位のKDDI、3位のNTTコミュニケーションが僅差で並んでいる。一方中堅市場では、ランキング対象となった11社中、KDDIグループで中部5県で事業を展開する中部テレコミュニケーションが9年連続の総合満足度第1位となり、第2位は中国電力系列のエネルギア・コミュニケーションズと地方の事業者が高い評価を受けている。

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