5G SAで「ABEMA」生中継を実施 ー KDDI

2022年2月22日 09時52分更新


 KDDIは2月21日に法人向けの説明会を行い、AbemaTVが運営する新しい未来のテレビ「ABEMA」と共同で、日本で初めて5G SA(スタンドアローン)を活用した映像の生中継を実施すると発表した。同取り組みは、同日午後7時から配信予定のHIPHOPチャンネル「ABEMAMIX」の一部で実施され、5G SA対応のスマートフォンとネットワークスライシングを活用して安定した映像中継を提供する。
 「ABEMA」で生配信される映像の一部を5G SA対応スマートフォンを通じて中継。映像中継にあたっては、繁華街など人が集まるエリアにおいても中継用の映像伝送品質を確保する必要があるが、5G SAでは大容量の映像伝送だけでなく、ネットワークスライシングにより中継用の通信を論理的に分離することで、他の通信に影響を受けない安定した映像伝送ができるようになる。今後KDDIは、中継設備の簡素化によるコスト削減のほか、スマートフォンからの多アングル中継など、臨場感のある新たな映像体験の実現を目指す。

 また、KDDIは同日より法人向けに5G SAサービスを提供を開始する。
 KDDIは、2020年からノンスタンドアローン方式による5Gサービス (5G NSA) を提供している。5G SAは、コア設備 (5GC) を含めて5G技術のみで通信を可能とするシステムで、高速・大容量通信に加え、ネットワークスライシングなどの新たな機能の実装が可能になる。従来では有線回線が利用されていた産業へ5G SAを導入することで、無線化による業務効率化や低コスト化が期待されるとのことだ。

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