首位交代もあるも、上位の接戦激化の傾向――日経コンピュータ顧客満足度調査
2015年9月3日 16時11分更新
・今回で20回目の調査。対象はシステム導入責任者等、28部門で調査
・日立がITコンサルやシステム開発関連サービス(メーカー)で首位獲得
・一方、上位が僅差になる部門も増え、接戦続く
日経コンピュータは2015年8月31日、「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2015-2016」の結果を発表した。顧客満足度調査は企業向けIT関連製品やサービスに関する満足度を、CIO(最高情報責任者)や情報システム部長といった製品・サービス導入の責任者が評価するもの。今年で20回目を迎えている。
今回は「スマートフォン」「タブレット」の各部門が新設され、これらに「ITコンサルティング/上流設計関連サービス」をはじめとするシステム開発関連サービス、PCサーバー、グループウエアなど全28部門について、顧客満足度を調べている。
調査対象は全国1万1478の企業または団体・組織の情報システム部門。新興市場を含む全国の証券取引所に上場している企業と年間売上高200億円以上の未上場企業、および官公庁(中央官庁)と村を除く地方自治体(都道府県、市、区、町)に対し、情報システム部門担当者あてにアンケートを郵送した。調査期間は2015年5月7日から6月10日までで、1588件の有効回答を得ている。
各部門1位企業は以下の通り。
新たに1位になったのは、「ITコンサルティング/上流設計関連サービス(メーカー)」や「システム開発関連サービス(メーカー)」の日立製作所、「UNIXサーバー」の日本IBMなどだ。「ノートPC」のNEC、「サーバー仮想化製品」のヴイエムウェアが初めて首位を獲得した。
ただし前回と今回を比較すると、上位企業が接戦を演じている状況が見て取れる。各部門で1位と2位の企業の総合満足度の差を調べると、前回との比較が可能な部門で、かつ該当企業が1社の部門を除く25部門中、過半数の13部門で差が縮まっている。
その一つが「システム運用関連サービス」の「情報サービス会社」部門だ。同部門の首位は前回に続いてユニアデックスだった。ただし2位の企業との差は、前回が6.6ポイントだったのに対して今回は3.2ポイントと、3ポイント以上少なくなった。1位と2位の差がわずかな部門も多い。該当企業が1社だけだった部門を除いた全27部門中、7部門が1ポイント未満。6割に当たる15部門が3ポイント以下の接戦だった。
同点で2社が首位になった部門も二つあった。新設した「タブレット」部門はAppleJapanと日本マイクロソフトがともに62.3ポイント、「グループウエア」がサイボウズとネオジャパンがともに69.6ポイントとなっている。
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