ニュースアプリ満足度1位はNewsPicksに、Yahoo!ニュースやスマートニュースを上回る
2016年1月26日 12時26分更新
1月26日、ICT総研は「2016年 モバイルニュースアプリ市場動向に関する調査結果」を発表した。
それによると2015年度末のニュースアプリ利用者は3,385万人に拡大する見通しとなっており、2012年の303万人から3年間でおよそ利用者は10倍に増えている。今後も伸び率は落ち着くもののニュースアプリ利用者は順調に拡大していき、2016年度末に4,084万人、2017年度末に4,657万人、そして2018年度末には5,082万人に達すると予測されている。
またモバイル端末のブラウザ上でニュースサイトを閲覧するユーザーは2014年度末時点ではアプリ利用者よりも多かったものの、2015年度末で遂に逆転。ブラウザでニュースサイトを閲覧する層は今後も3,000万人規模で安定して推移するとしているが、着実にユーザーはブラウザからアプリへと移行していくとICT総研は見込んでいる。
ICT総研がニュースアプリの利用実態について2016年1月21~22日にアンケート調査を実施したところ、アプリ利用率では「Yahoo!ニュース(アプリ版)」が23.4%で2年連続のトップとなった。2位以下は「スマートニュース」(13.2%)、「LINE NEWS」(11.6%)、「新聞社提供のニュースアプリ」(10.4%)、「Googleニュース」(9.8%)、「グノシー」(9.3%)と続いている。
全体的な傾向としては「Yahoo!ニュース(アプリ版)」は1位だったものの、利用率については昨年の31.7%が数字を落としてしまっている。その反面スマートニュースが6.8%から13.2%、LINE NEWSは6.3%から11.6%、グノシーが7.3%から9.3%へと2位以下のアプリ利用率が増加しており、キュレーション型ニュースアプリの利用ニーズが拡大している。
次にアプリの満足度を聞いたところ、最も満足度が高かったのは「NewsPicks」で、100点満点換算したポイントで78.6ポイントを記録。利用率こそ上位6社と離されてしまったが、非常に高い満足度をユーザーから得ている。2位は「Antenna」で76.6ポイント、3位「LINE NEWS」で76.1ポイント、4位「エキサイトニュース」で76.0ポイント、5位「スマートニュース」で75.9ポイントと、2から5位もいずれも高い満足度を記録しており、各事業者の満足度水準が高い様子が見て取れた。一方で「グノシー」は満足度が70.0ポイントと、他の利用率上位のニュースアプリとは満足度で差が表れており、改善が必要となってくるだろう。
最後にニュースアプリを利用しないと回答した人にその理由について尋ねたところ、「他の媒体から得るニュースで十分だから」が53.9%で群を抜いて1位となり、昨年の調査に引き続き傾向は変わっていないようだ。
次点で「利用の仕方が分からないから」が17.3%で、昨年の5.8%より大幅に増加した。こちらはニュースアプリの認知度の高まりにより、試しに利用しようとしたスマホ初心者が増えたためとICT総研では分析している。他の利用しない理由としては「そもそもニュースを読まないから」、「自分でニュースを探したいから」という回答も挙がっているが、「広告が多すぎて不快だから」、「課金される可能性がありそうだから」といったユーザーの声に対しては、事業者は向き合う必要もあるだろう。
詳しい調査結果については下記を参照してもらいたい。
ICT総研:2016年 モバイルニュースアプリ市場動向調査
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